2012年6月8日金曜日

エデュアルド 1/48 ファルツD.Ⅲ その5

ファルツ製作も架橋に差し掛かってきました。
張り線を張る前に細かい部分を完成させてゆきます。

バンドっぽく、ギアの根元に茶色に着色したテグスを巻いてゆきます。



上翼にあるラジエータの吸気管は真鍮線を刺して作ります。
真鍮パイプのほうがいいのかもしれないですが、このスケールだと細すぎるし、あんまりよく見えないのでこんなもんで。

排気管の排気口は楕円形に開口します。
ピンバイスで大まかに穴を開けた後、デザインナイフで広げて行き、丸めた紙やすりを押し込んで整形します。
塗装はダークアースで塗った後、ブラック、シルバーでドライブラシをかけて煤けたします。
シュパンダウ機関銃。
ただの飛行機を戦闘機へと変える大事な存在です。ちょっと苦手ですが。

砲身はエッチングプレートを丸く曲げて作るのですが、曲げる際にライターで炙ると曲げやすくなるそうです。
竹串などに巻いた後、もう一度ライターで炙ると強度が出るみたいです。
その後瞬間接着剤で各パーツを接着。
フラットブラックで塗ったあと、シルバー系でドライブラシをかけます。

さて、こういった細かいものも付けたら、いよいよ張り線です。
張り線に使用するのはテグス0.8号。黒く着色します。
植えたりいじっている際に塗装が剥げてきますが、あとで塗りなおすので気にせず植えます。

植えます。
植えます。植えます。



植えました。
今回はヒートンを使わずに全てを貫通法で張ると先に言いましたが、上の写真みたいに上翼に14本、胴体側に6本植えて、それぞれを通してゆきます。
ヒートンを使用しないというのはなんだか精神上すごく安心できます。(アンリオとアルバトロスでえらい苦労したので・・・)


心の準備ができたら、4本の支柱を流し込み接着剤で仮つけして立てて・・・




上翼を乗せます。支柱の向きを翼が平行になる位置に合わせたら、瞬間接着剤を流し込みます。
この際にダンボールなんかの角を治具として使うといいらしいですね。




うまく位置が合ったら支柱をガッチリ接着。
植え込んだ張り線を、ピンセットでそれぞれの穴に通してゆきます。




ほどよく引っ張りつつ接着。 



上側も同じように。
塗装用持ち手クリップをぶら下げてテンションをかけます。




うまく張れたらはみ出た部分を短くカット。


同様にギアも接着、2本の張り線を張ります。こっちはギアの根元に穴を開け、そこに固定したテグスを引っ張りつつイモ付けしてます。真鍮線やギター弦で張るとやはり太さの違いが気になるので・・。 
ただ、テンションをかけると柔らかいプラ製のギアだけに歪んでしまうので、少し緩めに張りつつ、煙草の火を近づけてピンと張らせます。


線香のほうが細くて便利なのですが、匂いで幽霊に寄って来られても困ります。
最近新しく登場したマイルドセブンの「スタイルプラス」という細い煙草が意外と使えます。




水平安定版には6本の張り線を張ります。

開けた穴に通して固定して・・・

引っ張りつつエッチングの舵に瞬間接着剤でイモ付け。
短く切りそろえます。


プロペラも塗らなければいけません。次で完成です。




ちょっとわき道に反れますが。
スケール模型界ではアオシマのはやぶさを筆頭に、宇宙機ブームが来ています。
ハセガワのハッブル望遠鏡やボイジャー。バンダイの宇宙飛行士。深海調査機のしんかいも。
最近では、金冠日食や金星月面通過などが大きく報道されて、天体ショーに興味を持つ人が増えたり。


人はやっぱり空を眺めます。
それは、今が目標なき時代だからこそなのかもしれないと思ってしまいます。
絶対神話であったはずの原発も見事爆発し、就職できなかった若者はプライドを傷つけられ、精神を病み、殻に閉じこもらざるを得ない状況に立たされます。


宇宙というものは夢を見させてくれる一つの逃げ道なのかもしれないです。


時代の最先端と、その始まりである航空開拓史の初期の飛行機もそういった想像の余地が残されたジャンルだとも強く感じられます。
模型誌では複葉機のブームも来てるなんて話も聞きましたが、そうだときっと嬉しいです。


というどうでもいい話はおいといて、ファルツ飛行機、次で完成です。

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