gattaです。
この人は「火星人ゴーホーム」とか「ミミズ天使」とか、アホみたいに皮肉りまくった風の作品が多いSF作家さん。でもこの天の光は全て星は、なんというか、とても地味な話で。それでも何十年たっても人を引きつける魅力を持ってる小説だ。
火星や金星へと人類がすでに到達している世界。それでも宇宙開発事業はあまり儲からないため停滞してしまっている。そんなご時勢の中、再び宇宙開発で木星へロケットを飛ばす、と公言している議員さんが現れて・・・。元ロケット乗りでロケット技術者のマックスはその政治家さんと一緒に木星行きロケットの開発を目指すってお話。
宇宙開発が廃れてしまった時代でも、宇宙に行くことに強い憧れを捨て切れずに燻っている人達を、この話の中では「星屑」と呼んでる。ずっと憧れてる。チャンスが来るのを待っている。
この話が書かれたのは1953年。アポロ11号の月面着陸は1969年。きっと、まだ見ぬ宇宙に大きな期待を膨らませていた時代なんだと思う。きっと色んな想像をしてた。2000年代にはきっと宇宙旅行が誰だってできる時代になってただろうと思ってた。
まだそう何十年も経ってない。きっとそのうちに、見上げる星のどれかに人が辿りつけるんじゃないだろうか。そういう希望は捨てないでもっておいてもいいのかも。星屑ってのはいつまでも子供みたいな希望を持ってる人のことを指してるのだ。
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